みのわまちづくり工房とは

この場所【ジョイフル三の輪】でしか起こりえない、
豊かな新しい生活の風景を作りたい。

この場所【ジョイフル三の輪】
でしか起こりえない、
豊かな新しい生活の風景を作りたい。

 私たちが拠点を構えるジョイフル三の輪商店街は、東京にありながら、風景も人々の暮らしも時間の流れも、どこか現代とは異なる雰囲気を感じさせる場所です。

 この環境を未来へ残していくために、私たちは新しい豊かな生活の風景をみなさんと考えていきたいと思っています。 

思わず惚れ込んでしまった
ジョイフル三の輪商店街

 初めまして、みのわまちづくり工房の代表の馬場です。現在東京藝術大学大学院で環境デザインを学び、東京の商店街を舞台に制作と研究を行いたいと考えていた私は、都電荒川線の終点であるこの地に偶然辿り着き、一目惚れしてしまいました。この商店街への想いを自分なりの言葉で伝えてみようと思います。

 東京都荒川区南千住にあるジョイフル三の輪商店街は、全長400メートルのアーケードがかかる、どこか懐かしい商店街です。すぐ隣の通りを路面電車の都電荒川線、裏には細い路地が広がり、ご近所付き合いや地域の人同士の井戸端会議(本当に井戸が端にあったりも…)もよく見受けられるような場所です。歩くとびっくり、路面にせり出した野菜や果物、お菓子の品々、お店の人とお客さんの楽しい会話、道端に椅子を持ち出して道行く人を眺めているお母さんや、個性的なお店や店主さん、お客さんも、誰と話しても良い人ばかり、勉強になることばかりで、心が温かくなります。

 そんなジョイフル三の輪商店街ですが、全国的な流れに漏れず、諸課題に直面しています。最盛期には150以上あった店舗も今は100前後で、商店街の一部分がシャッター街化しています。今営業されている店舗も、後継者や設備更新に関する課題が少なくないとお聞きしています。

 ですが、近年では商店街内や近隣の方々と、外部からの方々が手を合わせた取り組みが行われています。私たちが商店街に関わらせていただいてからも、様々な変化を目の当たりにしてきました。毎月商店街内で勉強会が行われたり、コロナ禍でも商店街を盛り上げようと取り組んだストリートピアノのイベントなど、ワクワクするような出来事がいくつもありました。諸課題が多い中にあっても活性化の芽生えを感じられるのが、今のジョイフル三の輪商店街です。

 私は、商店街という文化・生活像・景観は、世界に誇るべき日本固有のものだと考えています。こうした下町の商店街を、未来にどういった形で残していくべきか、どういった取り組みをすべきか、そうしたことを考えながら活動していきたいと思い、みのわまちづくり工房を立ち上げました。

現実性と楽観性の狭間で活動したい

 代表の馬場が大学院での自主活動の一環で、2021年の5月から商店街の魅力を発信する冊子を制作することになり、それがきっかけで商店街の関係者の方々と連携して活動する機会をいただきました。その活動の中で、どこかに拠点を構えて活動をしたいと徐々に感じるようになりました。単純に一人の学生として活動するよりも、実際に拠点を構えて街に入り浸り、地域の人々と交流したり、商売をしている方々と同じぐらいの苦労や経験をしたりしながら取り組んでいかなければ、きっと私の描いたものなど単なる机上の空論になってしまうと思えたからです。社会の現実と学生として描ける理想像との狭間で活動するためにも、商店街の中に拠点を設けることは必要不可欠でした。

ゆる鉄画廊という場所の記憶を残しつつ、
新しい活動の場を作る

ゆる鉄画廊という場所の
記憶を残しつつ、
新しい活動の場を作る

 そんな時偶然にも、商店街中央部にあったゆる鉄画廊さん(現在のみのわまちづくり工房の場所)が店を閉められるという話を聞き、その場所を引継ぎながら活動させていただくことになりました。

 私たちがゆる鉄画廊さんを引継ぎながら自分たちの拠点を持とうと思ったのには二つの理由があります。

 一つ目は、地域の方々に愛されていたゆる鉄画廊という場所をまるっきり無くしてしまうのはどこか寂しい気がしたことです。閉めてしまったお店は、地域の人々の記憶からも徐々に消えていってしまうように思います。実際に私の家の近くにあった駄菓子屋や遊び場は、今では跡形もなく無くなってしまい、人々の記憶からも消えていってしまっているような気がします。以前から愛されていた場所をどのように残しつつ、新たな場所として続けていくか。そうしたことに想いがあり、以前の雰囲気を少しでも残しながら、みのわまちづくり工房を立ち上げさせていただきました。

 二つ目は、画廊という場が、地域の方々との交流のきっかけになる可能性を感じたことです。私たちは大学で建築のデザインを学んできたこともあり、言葉だけでなく、形やもの、イメージを通して地域の方々と意見やアイデアを交わしたいと思っています。わたしたちの考えや想いをイラストや立体物、実物を通して意見を交わすためには格好の場だと思い、制作と表現を前提に活動をするため、店名に「工房」という名前をつけました。

 まだまだ手探りなところは多いですが、この場所を拠点に様々な表現や活動を行なっていくことで、商店街のこれからに微力ながら力を尽くしたいと思っています。

観光や定住だけではない、
新しい地域との関わり方や生活の風景を生み出したい

観光や定住だけではない、
新しい地域との関わり方や
生活の風景を生み出したい

 私はジョイフル三の輪商店街を、観光や定住だけではない、新たな関わり方をする人々が生まれる場所にしたいと思っています。

 そう思った理由として、この商店街の特徴である親しみやすさと人情があります。ジョイフル三の輪は、店主さんが個人事業主として営業されている商店が多く、店主さん達と常連のお客さん達との間で親しげな会話が交わされている光景をよく見かけます。また、個々の店構えも店主さん達の工夫と知恵が凝らされていると思います。昔だったら当たり前の光景だったのかもしれませんが、二十歳代の私にとっては驚きでした。地域の人々が家以外で寛げるような場や、ちょっとした表現の場というのは、とても大切なものではないかと感じるようになりました。

昔ながらの商店街の良さを維持しつつ、新たな意味づけを加えることが必要だと私は考えています。商店街は、生活の用を満たす場であるというだけでなく、地域の人の交流やお互いを支え合うための場でもあったと理解しています。そういうことを、改めて捉え直したいと思うのです。一度訪れたら次にいつ来るか分からない観光や、一定の期間その場を離れられない定住に加えて、それらの間の辺りで商店街と関わりを持つための場も創り出していくことが必要なのではないかと考えています。

だからこそ、私は商店街で新しい関わりや暮らし方をご提案し、地域の生活が結晶化したような商店街の良さを残しつつ、新たな場を創り出していくことを皆さんと共に考えたいと思っています。

街でキュレーションする/
街をキュレーションするように地域と関わる

街でキュレーションする/
街をキュレーションするように
地域と関わる

 100年以上の歴史がある商店街では、今に至るまで非常に多くの人々の想いや活動があって環境が形成されています。多くの人々の想いが重なるこの場所で、私たちは独りよがりに表現や制作を行うのではなく、多くの人々との対話と交流によって表現を行いたいと思っています。そのために我々は、「キュレーション」をキーワードに地域と関わるようにしています。

 「キュレーション(Curation)」とは、情報を選んで集めて整理すること」、「収集した情報を特定のテーマに沿って編集し、そこに新たな意味や価値付与すること」を意味します。私たちはみなさんと共にこの商店街の今後を考え、表現するためにテーマを生み出し、それを元に対話や意見交換をしながら表現活動を行いたいと考えています。

「街【で】編集する」

メディア事業

 この地域で活動するためには、まずは過去のこと、そして現在のことを知ることから始めようと思っています。そのために、商店街の魅力を伝えるフリーペーパー『ジョイフル通信/ちりんちりん』を通して、商店街や周辺地域のことを知りつつ、地域の内外の方々に向けて発信をしていきます。

「街【を】編集する」

イベント・企画事業

 今後の商店街の未来を考えるには、今までには無かった発想や斬新な視点からの動きも必要だと考えています。商店街や千住地域により豊かな生活風景が描けるように、居場所づくりやイベント等を提案、実践していきます。

「街に馴染む」

デザイン・レンタルギャラリー事業

 商店街や近隣からの依頼などを通して、この街に関わる機会をいただいたり、実店舗を商店街に構えて地域の人と関わったりすることで、馴染んでいくつもりです。この街の一員として、本当に必要なものや求められていることを捉えます。

「街に関わる仕組みを作る」

デザイン・メディア・イベント・企画・コワーキングスペース事業

デザイン・メディア・イベント・
企画・コワーキングスペース事業

商店街をこれから盛り上げていくためには、この街に関わる人が今よりもっと増える必要があると考えています。そのために、この街の魅力の発信、街の魅力の創出を地域の皆さんと共に行います。また、今まで関わりうることのなかった方々にとって、新しい街との関わり方をご提案します。

メンバー

代表 馬場 一輝 / Kazuki Baba

東京藝術大学大学院
美術研究科 デザイン専攻 美術研究科
デザインプレイス(清水泰博研究室)修士1年
2021年3月 横浜国立大学 都市科学部 建築学科 建築卒業(建築デザインゼミ所属)

ある地域での理想とする出来事や状態を作り出すために、デザインジャンルに捉われない制作や企画を行っています。

みのわまちづくり工房での活動を通じて、地域の方々、外からいらした方のどちらにとっても豊かな街と感じられるような状態を作り出していきたいです。

八木橋 京 / Kyo Yagihashi

京都工芸繊維大学大学院
デザイン科学域 建築学専攻 赤松加寿江研究室 2022年4月 進学予定
2021年3月 横浜国立大学 都市科学部 建築学科 建築卒業(建築デザインゼミ所属)

地域の生活に溶け込みながらものを作ることについて考えています。
地域に密着した拠点を、商店街だけでなく農村などにも広く持ち、地域密着の拠点同士のつながりを展開することで街同士の新しい関係や暮らし方を作りたいと思っています。

石川 泰成 / Taisei Ishikawa

横浜国立大学大学大学院Y-GSA 2022年4月 進学予定
2021年3月 横浜国立大学 都市科学部 建築学科 建築卒業(建築デザインゼミ所属)

プロジェクトメンバー

早川 知花 / Tomoka Hayakawa

東京都市大学 建築都市デザイン学部 建築学科4年

宮入 桜 / Sakura Miyairi

早稲田大学 教育学部 公共市民学専修1年

今村 百花 / Momoka Imamura

高校3年生